種類と性能 no.002


意外と知らない消火器

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種類と性能Type and Performance

消火器一覧Extinguisher list

―消火器の種類―

このサイトでは、消火器についての種類と性能を説明します。

水消火器


水消火器は消火能力を高めるため、水にリン酸アンモニウムや尿素などを加えた消火剤で、浸透性と再燃防止効果に優れています。現在製造されているのは汚損を嫌う用途に使用するため純水を用いた潤滑剤入り水消火器があるのみで消火範囲はA普通火災、C電気火災に対応します。


―薬剤の放射方式による種類―


消火器は薬剤の放射方式の種類により加圧式と蓄圧式の2種類に分けられます。


加圧式消火器


加圧式消火器は加圧用ガスボンベを内蔵しています。
レバーを握ることでボンベを破封し、この圧力で消火薬剤がホースを通ってノズルより噴射されます。
薬剤放出を途中で止めることは出来ません。ガスボンベから容器全体に急激に圧力がかかるため、キズやさびが発生している容器はそこから破裂する恐れがありますので注意が必要です。


蓄圧式消火器


蓄圧式消火器は本体内部に消火薬剤と一緒に窒素ガスが蓄圧されていて、レバーの操作によりバルブを開くことにより消火薬剤がホースを通りノズルより噴射されます。
レバーを離せば噴射を止めることが出来ます。
圧力計が付いているのが蓄圧式消火器の特徴です。


水系消火器


水系消火器は、水に科学物質を溶解した水溶液の消火薬剤を放射します。この消火器は冷却効果と浸透性に優れているのが特徴です。消火薬は液体ですので冷却効果が非常に高く再燃を防止するというメリットがあります。消火範囲としてはA普通火災とC電気火災に対応します。この水系消火器は炭酸カリウムの水溶液を主成分とした強化液消火器と、界面活性剤を主成分とした中性消火器2つに分類されます。


強化液消火器


強化液消火器はアルカリで油を分解する力(鹸化(けんか))で高熱の天ぷら油を瞬時に不燃化するには最も効果のある消火器です。ただ消火薬は強アルカリ性の水溶液のため人体への刺激が強く取扱いには注意を払う必要があります。消火範囲としてはA普通火災、B油火災(噴霧ノズルがあるもの)、B電気火災(噴霧ノズルがあるもの)と幅広く対応します。上記の特徴から住宅用消火器として油火災に備えるためには最適です。


泡消火器


泡消火器は転倒式の消火器です。外筒にアルカリ性液、内筒に酸性液がそれぞれ充填されており容器を転倒することにより化学反応させ泡を噴出します。冷却効果と燃焼物を覆うことにより窒息効果によって消火します。C電気火災については泡に電気が伝わり感電する危険性があるため、使用できません。泡消火器には、水に安定化剤を溶かし空気と混合してつくった機械泡と二酸化炭素を含んだ化学泡の2種類があります。


化学泡消火器


化学泡消火器は転倒式と破蓋転倒式があり、A剤(炭酸水素ナトリウム)とB剤(硫酸アルミニウム)が消火器内で別々の容器に充填され、使用時に消火器を転倒させ逆さにすることで混合反応し消火泡を作ります。この消火器はABC粉末消火器が普及する前までは最も広く用いられていました。なお薬剤は劣化しやすいため1年ごとに入れ替えが必要です。水系消火器の中ではA普通火災に対する制炎効果が高く鎮圧力は粉末消火器に匹敵します。消火範囲はA普通火災、B油火災に対応します。


ガス系消火器


ガス系消火器は、二酸化炭素ガスによる窒息効果で素早く消火します。電気設備やコンピューターなどの精密機械などにも消火剤がガスですので汚損することはありません。ただし、木や紙などのA普通火災への消火には適しませんし、窒息消火ですので一般家庭用には向いていません。また法令により設置できる場所が制限されています。ガス系消火器には二酸化炭素消火器とハロゲン化物消火器の2種類あります。


二酸化炭素消火器


二酸化炭素消火器は、二酸化炭素(炭酸ガス)を高圧で圧縮して液化させ、放射口からガス状で噴射します。1キログラムの液化二酸化炭素が534リットルのガス体に膨張するため、火災部の空気を追い出して、窒息消火させます。室内で消火効果は大きいですが、窒息による酸欠事故が起きないように注意する必要があります。消火後の水ぬれや汚損がまったくないのが特徴です。この消火器は高圧ガスが使用されるため高圧ガス保安法の適用を受けます。高圧ガス保安法では二酸化炭素が充填される高圧ガス容器は表面の2分の1以上に緑色の塗装をすると定められています。消火器本体は二酸化炭素の高圧に耐えられるように肉厚の厚い鋼鉄製でできており他の消火器に比べ重く火は窒息により火を抑えますが再燃の危険性があります。消火範囲としてはB油火災・C電気火災に対応します。


ハロゲン化物消火器


ハロゲン化物消火器はハロゲン化物を使用しています。二酸化炭素と同様に汚損がない上に消火能力が優れているため精密機械や車両等に使用されてきました。薬剤はハロン2402、1211、1301が用いられています。ハロン1211と1301は高圧保安法により容器の2分の1をねずみ色に塗装するよう義務付けられています。


粉末消火器


粉末消火器はNa(炭酸水素)消火器、K(炭酸水素カリウム)消火器、KU(炭酸水素カリウムと尿素の反応物を主成分)消火器、ABC(リン酸アンモニウム)消火器の4種類に分かれています。現在の粉末消火器の主流はABC粉末消火器です。その他の3種類の消火器は一般的には普及していません。なぜならばABC粉末消火器は他の粉末消火器と比較して、消火範囲が広くA普通火災、B油火災、C電気火災と全ての種類の火災に対し対応できるからです。


―消火効果の種類―


冷却効果


冷却して点火源から熱を奪い、燃焼物を発火点以下に下げることで消火する方法です。


窒息効果


酸素供給体を断つことで消火する方法です。


除去効果


可燃物を除去して消火する方法です。


抑制効果


燃焼の継続(酸化の連鎖反応)を断つ方法のことです。負触媒消火ともいいます。


―消化対象の種類―


A火災(普通火災)


紙、木、繊維、樹脂など、主として固形物が燃える一般的な火災に適応しています。A火災 - 旧) 白地に黒文字で「A火災(普通火災)用」 → 現行) 白地に火の出たゴミ箱とたき火のイラスト(ゴミ箱・たきぎは黒のシルエット、炎は赤)


B火災(油火災)


油、ガソリンによる火災に適応しています。B火災 - 旧) 黄色地に黒文字で「B火災(油火災)用」 → 現行) 黄色地に灯油缶と流れ出た油が燃えているイラスト(灯油缶・油は黒のシルエット、炎は赤)


C火災(電気火災)


電気設備の火災に使用可能しています。C火災 - 旧) 青地に白文字で「C火災(電気火災)用」(黒文字でないのは見づらくなるため) → 現行) 青地に黄色の雷(かみなり)のイラスト

 

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